■こんな人におすすめ
ハラハラ・ドキドキを楽しみたい
クライムアクションを見たい
■こんなシチュエーションで
ひとりでじっくり推奨
映画「エンドオブウォッチ」を観た感想。笑えるのに、血が凍るほどシリアス。
ジェイク・ギレンホールといえばレンタルで次第に売り上げを伸ばしカルト映画にまでなった「ドニー・ダーゴ」のイメージがいまだにこびりついている。
つまり、ナヨっとして意味ありげな瞳を輝かせ死がちらついてる、あのイメージだ。
しかし本作ではマッチョに鍛え上げ下品なジョークを飛ばしスキンヘッドの輝きが悪の影を照らすロス市警のポリスメンとなった。
正直、DVDのパッケージでジェイク・ギレンホールその人とは全く気付かなかった。
主人公のブライアンはほんの思い付きで小型カメラを職務中に着用。悪ふざけコンビの相方・マイクと共に世界屈指の犯罪都市であるロサンゼルスでの職務をカメラにおさえる。
二人は幸か不幸か目覚ましい活躍を上げるのだが、麻薬カルテルに目をつけられてしまう。
まず、ギレンホールとマイク扮するマイケル・ペーニャの相性がバツグンなのだ。
本当にこういう悪ふざけしているようなロス市警のポリスメンっているよな、そう思わせる空気をリアルに漂わしている、強者だ。
この二人のユーモラスなセリフだけでもゴハン3膳かきこめてしまうが、それだけじゃない。
シビアなロサンゼルスに潜む悪の現場を忠実に描いているのもすばらしい。胸が痛くなる観客と同様、ブライアンとマイクも職務に葛藤し、正義を愚直に貫いてみせるのだ。
アクションも素晴らしく、泥臭い戦闘シーンも見逃せない。ユーモラスとシリアスの緩急のバランスはギレンホールとペーニャの二人なくして実現できなかったであろう。
それにしてもここ数年のマイケル・ペーニャの活躍ぶりはすばらしい。
出演してるだけでテンションが上がってしまう役者の一人で、大のお気に入りなんだが、誰にだってそういうお気に入りの役者はいるものではないだろうか?
残酷なシーンもあるので閲覧注意。しかし、ぜひとも見ていただきたいすばらしい完成度の作品だ。
一人でじっくり見ていただきたい作品だが、映画が好きな友達や好みの合う人間と一緒に鑑賞するのもまた乙。だな。