映画「SF核戦争後の未来/スレッズ」を観た感想。かなりヘビーな映画。

■こんな人におすすめ

スプラッター映画やゾンビ映画が好き
ハリウッド大作よりもB級映画が好き

■こんなシチュエーションで

グロ耐性の強い友人との鑑賞をおすすめ

映画「SF核戦争後の未来/スレッズ」を観た感想。かなりヘビーな映画。

一つの映画を手放しでほめることは、ちょっと勇気のいることだが、勇気をもってこの映画をほめちぎりたい。

この映画は「もしこんなことがあったなら」というシュミレーション映画だ。一組のカップルを追いながら、核戦争に突入するまでと、核戦争後の未来を描き出した作品だ。

これは、生半可な映画ではない。本当に核戦争となる前後をシュミレーションし、政府や役所などの細かい統制や動き、社会のパニックなどをつぶさに描いている。

だから核戦争になったら嫌だよね、やめましょう、ではなくリアルな核戦争のシュミレーションなので、反戦の掛け声よりも非常に強いメッセージ性がこの映画にはある。

鑑賞要注意となりそうな、特に核戦争勃発後からの映像は胸が痛くなるものばかりだ。本当に核戦争が起きたようなセットや演出は、思わず自分もその場にいるような錯覚を覚えてしまう。

いわば、シュミレーション映画から追体験映画となるのだ、その瞬間は核爆発から。

この映画の優秀な部分は核戦争という全体だけではなく、一組のカップルとその周囲の人々を、全体と個という使い分けで交互に描き出している点だな。

そうすることで、まさに自分自身に関係しているのだ、と観客に感じさせることができる。
細かい演出がいたるところに見られるし、映画のクオリティが非常に高い。

またすごいのがこれは劇場上映ではなくイギリスのテレビ映画というところ。

よし面白そうな映画があるぞ、どれどれ、と家族団らんで見るには最高につらいよな。まぁ、しかし最悪の状況をあらかじめ家族で共有して、どのような備えができるかを考えることは未来のためともいえる。

これを放送したイギリスは立派だ。

役者陣は一部知っている顔を見かけたが、おそらく大物役者などはいないだろう。
そういった画映りは劣るが、核戦争後のシーンや核戦争直前のパニックは映画史に残るすばらしいシーンだ。

かなりヘビーな映画であることには間違いないが、ぜひ見てほしい名作。

最高に面白いことは俺が保証しよう。