■こんな人におすすめ
事実をもとにした映画が好き
■こんなシチュエーションで
カップルや友達と
映画「ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡」を観た感想。ダニエルラドクリフいいじゃん。
30代前後であれば、ダニエル・ラドクリフ=ハリーポッターの等式は全員DNAに刻まれているだろう。
ハリーポッターが好きであろうが無かろうが、誰だってホグワーツの生徒を真似て、木の枝を杖に給食着を制服に見立て、魔法の世界を味わったに違いない。
ともすると、ラドクリフは魔法の人でありヒーローであり、我々が追い求めていた女性という女性をかっさらうイケメンなのだが、ハリポッターシリーズを終えた彼がどんな役者になっているかは知っているだろうか?
3年間の兵役を終えた主人公・ヨッシー・ギンズバーグ。両親の反対を押し切って期限付きの一人旅に。途中で出会った仲間と共にジャングルの奥地へと冒険へ向かう。
ここでは魔法も通用しないし、清潔さともオサラバ。
ラドクリフは顔中ヒゲだらけで風呂も入れず泥にまみれ、足の皮膚が剥がれ落ち、餓死寸前までに追いやられる。
あのラドクリフがこんな体当たりの演技をするなんてと胸が痛くなるほどシーンが後半は怒涛のように続く。
羽化しそうな卵を平らげたり、映画「マシニスト」のように骸骨さながらの体を晒すなど閲覧注意なシーンもたっぷり詰まっており、個人的に満足。
だが、この映画は足らないところがある。この映画は事実をもとにした映画で、ギンズバーグの著書をもとに構成されているんだが、せっかく大自然であるジャングルを舞台にしているのに興ざめなBGMが多い。
そこは、自然が奏でる音をそのままあてればよかったのではないか。
ストーリーの展開もわかりやすい。ハリウッド娯楽映画にある典型的なストーリーをそのまま移植したようなもので、ネットフリックスオリジナル映画である意味がどこにあるのだろうかと首を傾けてしまう。
せっかく刺激的な冒険譚を映画にするのだから、リアルで臨場感のある、つまり嘘のないプロットをつくるべきだった。これでは実際にこの体験をしたギンズバーグに申し訳ない、と個人的には思うな。
ジャングルらしさはひだすらラドクリフにあるといえる映画なので、ダニエル・ラドクリフを好む人におすすめできる映画といえよう。
見どころisラドクリフ。
映画「アポカリプト」では刺激が強すぎるし、映画「ジュマンジ」では物足りない、そんなときに見るのであればちょうどいいかもしれない。いろんな意味で適度ではある。
映画「スイス・アーミーマン」やこの映画にも出演しているラドクリフ。ハリーポッターの面影は今は見られず、すばらしい役者としての顔がすでにできているあたり、今後ますます期待できる役者だな。