映画「新感染」を観た感想。アジア発の新王道ゾンビ。

■こんな人におすすめ

ゾンビ映画が好き
ワイワイ楽しく見るのが好き

■こんなシチュエーションで

友達やカップルで

映画「新感染」を観た感想。アジア発の新王道ゾンビ。

ゾンビ映画ってのは古い歴史があって、しかもどの時代も常にその歴史をぶっ壊してやろうっていうエネルギーに満ち溢れた新しい映画たちが作られてきた。
歩いてたゾンビは走りもするし、泳いだり銃をぶっ放したりついには恋もするようになった。

だが、奇をてらった新しさもまた常に重厚な歴史のパワーに飲まれてきた、ってのも事実だ。
だから、新しいゾンビ映画を見るときは本当に面白いのか不安になるんだが、この映画は…大正解だった。

ストーリーは非常に単純。韓国で未曽有のゾンビパンデミックが大流行。仕事人間の主人公は家族を顧みない冷血な男なんだが
パンデミックを通じて一人娘を守り、他人に対して優しさを持つようになる、って感じだ。

そして、この映画のミソはやはり高速鉄道でのゾンビとのアクション。
超高速で韓国を走り抜ける列車で、スピード満点の新ゾンビたちと、味の強いキャラクターたちがくんずほぐれつの取っ組み合い。

なんといっても超目玉は今までに見たことのないゾンビたち。
おそらく卓越したダンサー(なのか?)をゾンビ役にし、動きにCG処理を施しているおかげでとんでもない動きを可能にしている。

気持ち悪くもスタイリッシュ、ゾンビの動きだけでも一見の価値はある。

やっぱりゾンビだけじゃないよな、人間も面白い。列車や逃避行の中で出会う人間たちには善人もいるし悪人もいる。
そういった駆け引きや、友情の芽生え、キャラクター達の性格に合ったゾンビへの応酬が完全にマッチしている。

ゾンビ映画としても、ドラマとしてもアクション映画としても万人におすすめできるオールラウンダー的な映画。
ワイワイ楽しく盛り上がりたい?ならお菓子とビール買って友達とこの映画を見ることをおすすめする。

韓国映画好きなら誰もが知ってる、コン・ユやマ・ドンソクといった豪華な顔ぶれも見逃せないな。
いまだに韓国映画を見たことがないって人がいたらこの映画から見始めることをおすすめする。

見やすいし、韓国映画の雰囲気を感じ取ることもできる。いい意味でゾンビっていう巨大なジャンルに韓国の風味が殺されてないんだ。
意外とそれって難しいことで、お国柄を出しちゃうととんでもないゾンビ映画ができることもあるし、そうでないとなんだか物足りない。

そういえば日本でも「カメラを止めるな!」があるし、アジアンゾンビも捨てたもんじゃないね。